Claude Codeを使っていると、ターミナルを複数開いてセッションを並行で動かす場面がよくあります。そこで地味に面倒だったのが「あっちのセッションにも同じ説明をしないといけない」問題でした。
その悩みを解決する新機能「Cross-Session Messaging」が登場しました。別々に動いているセッション同士が、メッセージを送り合えるようになったのです。この記事では、何ができるのか、使うために必要なこと、どういう時に便利なのかをまとめます。
1. セッション同士が会話できるとは?

Cross-Session Messagingは、あるClaude Codeセッションから、別のセッションへテキストのメッセージを届ける機能です。ユーザーは「このことを、あっちのセッションにも知らせておいて」と自然な言葉で頼むだけ。あとはClaudeが相手のセッションを探して、要点をまとめたメッセージを送ってくれます。
大事なポイントは、送られるのは短いテキストだけということです。会話の履歴やファイルの中身がまるごと共有されるわけではありません。たとえば「マイグレーションが完了。新しいカラムはtenant_id。mainへのリベースはもう安全」といった、要約された伝言だけが届きます。
情報
受け取る側は、作業の切りのよいタイミングでメッセージを受信します。ツールの実行中に割り込まれることはなく、届いたメッセージは送り主の名前付きで表示されます。
2. 使うために必要なこと

必要な条件はシンプルで、特別なセットアップはいりません。
- Claude Code v2.1.224以上であること
- macOSまたはLinux(WSL 2を含む)であること。ネイティブWindowsは現時点で未対応
- 設定は不要。対応バージョンなら自動的に有効
使えるかどうかは、セッションで /list-agents コマンドを打ってみるのが早いです。メッセージを送れる相手のセッション一覧が表示されれば準備OK。あとは「いま決めた設計方針を、隣のセッションに伝えて」のように日本語で頼むだけです。
別のパソコンで動いているセッションにも送れるの?
同じマシン内なら双方向でやり取りできます。別マシンやWeb版のセッションとは「受け取ったメッセージへの返信」だけ可能、という控えめな設計になっています。
3. どういう時に便利?

公式ドキュメントで挙げられている例も含め、活躍するのはこんな場面です。
- 並行作業の調整: 同じリポジトリを複数のworktreeで並行開発しているとき、「こっちがmainにマージしたよ」と知らせて衝突を防ぐ
- 変更の通知: あるセッションでAPIの仕様を変えたら、それに依存する作業をしている別セッションへ即座に共有する
- 長時間タスクの報告: テストやマイグレーションを流しているセッションが、終わった結果を作業中のセッションに届ける
- 設計判断の共有: 「認証はこの方式でいく」と決めたことを、影響を受けるセッションに要約して伝える
共通するのは、いままで人間が「コピペで伝言」していた部分をAIに任せられることです。セッションを跨いだ説明のし直しがなくなるだけで、並行作業の快適さはかなり変わります。
4. 知っておきたい注意点
安全面はかなり慎重に設計されています。覚えておきたいのは次の3つです。
- メッセージは「別セッションからの伝言」として扱われ、ユーザー本人の指示とは区別されます。伝言をきっかけに、拒否済みの操作や設定変更が勝手に実行されることはありません
- 受信の扱いは設定で選べます(常に受け取る/承認してから受け取る/受け取らない)
- 送れるのはプレーンテキストのみ。ファイルそのものを渡したい場合は、これまでどおり共有の仕組みを別に用意する必要があります
よくある質問
追加料金や特別な契約は必要ですか?
不要です。対応バージョンのClaude Codeであれば、機能として組み込まれています。
過去の会話をまるごと引き継げますか?
できません。送られるのはClaudeが書いた要約テキストだけで、会話履歴やファイルは共有されない設計です。引き継ぎたい内容は、送る側のセッションに「何を伝えるか」を指示してまとめてもらいましょう。
勝手に他のセッションからメッセージが届くのが不安です
受信ポリシーを設定で制御でき、承認制や拒否も選べます。また届いたメッセージが許可プロンプトの承認に使われることはなく、受け取った側のセッションの権限ルールがそのまま適用されます。
まとめ
Cross-Session Messagingは、複数のClaude Codeセッションを並行で使う人ほど恩恵が大きい機能です。v2.1.224以上のmacOS/Linux環境なら設定なしで使えるので、まずは /list-agents で相手が見えるか確認して、「あっちのセッションに伝えておいて」と頼んでみてください。
複数のAIセッションがチームのように連携して働く。そんな開発スタイルが、また一歩身近になりました。